ジョナ・マツカ

地球へ…と風と木の詩

地球へ…と風と木の詩とが同時に連載されていたのは、かなり驚きに値することだと思います。

どちらも人間の根源的なものを問う作品でありながら、片や何千年も未来を舞台にしたSF、片や100年以上昔のフランスを舞台にした恋愛ものと、対照的ですからね。

竹宮恵子さんはこの二作を同時進行させるのに、どのように頭を切り替えていたのでしょう。本当に天才としか思えません。

でも実は私は風と木の詩、少し苦手でした。

地球へ…を読んだ流れで必然的に、当時風と木の詩も読んだのですが、粗筋くらいしか覚えてません(^_^;)

ジョミーが人間の可能性と良心とを信じてひたむきに突き進むのに対して、風と木の詩は退廃的、耽美的なストーリーで、しかも登場人物たちが歪んだ愛情で互いを支配するという展開が、私には重すぎました。

主要登場人物の中で支配することが愛情ではないと知っているのは、セルジュだけなんですもん。

そういえばセルジュ、テレビアニメに出ていてびっくりしました。生粋の軍人を演じていた(?)のには、ちょっと違和感を感じましたが…

マツカがやけに女性的で可愛かったのはやっぱり、テレビアニメのスタッフが、マツカにジルベールの印象を重ねていたからなのでしょうね…