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地球へ…

地球へ…は竹宮恵子さん原作で、アニメ化もされた漫画「地球へ…」を原作寄りの視点で熱く語るブログです

Archive for the 'ジョナ・マツカ' Category

マツカとキース

Author: admin

02 11th, 2008

私立シャングリラ学園に、とうとうマツカが出演しましたね…
いつ出るのかなあと思って実は少し楽しみにしていたのですが(*^_^*)

マツカはキースに恋愛感情にも似た想いを抱いていたという、テレビアニメを作った人たちの解釈がよく分かりました。

テレビアニメでは、マツカがナスカへキースを救出に向かう時、マツカにはキースが生きているという確信はなく、ただ「僕はあなたを…」という気持ちだけで飛び出して行ったことになっていました。

でもね、マツカは別にそういう気持ちがあったから敢えて危険を冒してまで、単独キースを救出しにナスカへ赴いた訳ではないのですよ。

マツカは原作で、「見捨てられる訳がない!彼はまだ生きているとこれほどはっきりと確信できるものを…!」と考えています。

マツカとキースとは出会ったばかりで、しかも初っ端からマツカはキースに精神攻撃をかけ、キースはキースで「私の後ろから近づくな!」ですからね…

二人の間にこの時点で何か特別な感情や、通じ合うものがあったとは到底思えません。

それでもなおマツカがキースの救出を決意したのは、マツカはミュウだったのでキースの生存を感じており、なおかつ好きとか嫌いとかに関係なく、自分と多少なりとも関わりのあった人間の生存を知っていて平気で見捨てることはできなかったからです。

恐らく洗脳の行き届いた人間であったなら、こんな感情は持たないでしょうし、勝算もないのにそんな無謀な行動には出ないでしょう。

仮に無謀であったとしても、人間として取るべき行動を取ったマツカ…
マツカの人間らしい心が、子供だった私の心を打ったものでした。

それにしても私立シャングリラ学園のマツカはすごかった(^_^;)
コーヒーだけじゃなくて手作りチョコレートも作れちゃうなんて、絶対良いお嫁さんになれます。

そして高城元気さんが楽しそうに演じていること…この可愛さ、異常ですね(^_^;)
やっぱりとても男性とは思えません…

そういえばコミックリーディングは自然消滅したのでしょうか?私はテレビアニメのストーリーはともかく、配役はかなり良いと思っているので、コミックリーディング好きだったんですけど。



01 20th, 2008

地球へ…と風と木の詩とが同時に連載されていたのは、かなり驚きに値することだと思います。

どちらも人間の根源的なものを問う作品でありながら、片や何千年も未来を舞台にしたSF、片や100年以上昔のフランスを舞台にした恋愛ものと、対照的ですからね。

竹宮恵子さんはこの二作を同時進行させるのに、どのように頭を切り替えていたのでしょう。本当に天才としか思えません。

でも実は私は風と木の詩、少し苦手でした。

地球へ…を読んだ流れで必然的に、当時風と木の詩も読んだのですが、粗筋くらいしか覚えてません(^_^;)

ジョミーが人間の可能性と良心とを信じてひたむきに突き進むのに対して、風と木の詩は退廃的、耽美的なストーリーで、しかも登場人物たちが歪んだ愛情で互いを支配するという展開が、私には重すぎました。

主要登場人物の中で支配することが愛情ではないと知っているのは、セルジュだけなんですもん。

そういえばセルジュ、テレビアニメに出ていてびっくりしました。生粋の軍人を演じていた(?)のには、ちょっと違和感を感じましたが…

マツカがやけに女性的で可愛かったのはやっぱり、テレビアニメのスタッフが、マツカにジルベールの印象を重ねていたからなのでしょうね…



12 9th, 2007

地球へ…のTVアニメのキャストは、ジョミー役の斎賀みつきさんも、シロエ役の井上麻里奈さんも、容姿端麗な女性なのに声は少年としか思えなかったので、マツカの声を聞いた時には、高城元気さんを女性と信じて疑いませんでした。

元気なんて、女性としては変わった名前だなあと思っていました。
まさか男性だったとは(@_@)本当に驚きました。しかも10代の少年かと思いきや、20代後半の男性だなんて…

地球へ…の打ち上げの時に店員さんに女性と間違えられる程、容姿も可愛らしいと知り、そんな男性もいるのかと思ったものです。

高城さんの声も大変はまり役で、マツカの健気で儚げな感じを良く表現なさっていたと思います。あまりに可愛い声なので、キースとマツカの関係が、原作にはなかったような擬似恋愛関係のように感じられたのではないでしょうか。

高城さんは原作が完結した後に生まれ、原作も読んだことがなく、周りの人達の方が地球へ…を良く知っていたので、マツカを演じることがプレッシャーだったとおっしゃっていましたね。

マツカ役に決まった時には本人よりもお母さんの方が大喜びだったとか。

Premium Fan Discを聴いて思うのは、他の声優さんに関してもそうですが、高城さんも年齢より随分と大人だなあと言う事です。

地球へ…に関して、またマツカとキースの関係に関して考察し、マツカを演じるに当たって何を考えていたかを話す高城さんには、同年代の日本の俳優さんにはなかなか見られないような深い人間性と知性を感じました。



マツカとキース

Author: admin

12 6th, 2007

マツカがミュウであったにも関わらず成人検査をパスしてしまったことも、教育ステーションを何とか卒業できたことも、辺境に配属されてキースと出会ったことも、恐らくグランドマザーのプログラム通りだったのでしょう。

ミュウのことを知り、対処法を模索し、なおかつキース自身がミュウとして覚醒するためには、マツカというミュウの存在を利用することが必要だと、グランドマザーは考えたに違いありません。

キースが教育ステーション時代にマザーイライザの計画通りにシロエと出会い、シロエを自らの手で死に至らしめたことを考えると、グランドマザーにはその位のことはたやすいことだと思います。

マツカは、キースにとってどういう存在だったのでしょう?

キースはある程度マツカに心を許し、それなりに信頼を寄せているとは思うのですが、一方で「道具のように」扱い、容赦ない言葉を浴びせたり、気に食わないことがあればいじめてみたりと、かなりマツカがかわいそうです。

キースが唯一心を許した友人のサムは、ミュウの(正確にはジョミーの)精神攻撃を受けて幼児退行してしまい、昇進すればする程周りには敵が多くなり、キースはどんどん孤独になって行きました。

キースが本音で接することのできる相手と言えば、マツカしかいなかったのでしょう。外では虚勢を張っている駄目な男が彼女に甘えるような感じなのでしょうか…

マツカはマツカで、自分の正体を知りながら生かしておくキースという人物に恩義を感じ、興味を抱きつつも、一方では恐れています。

マツカがキースの命と引き換えにその生涯を終える直前、キースの優しさを感じ取り、「彼に付いて来て良かったのだ…満足だ…」と涙する場面、その優しさはマツカに向けられたものではなかっただけに、キースのために命を賭けたマツカの心に、切ないものを感じたものでした。

マツカもまたコンピューターに運命を操作され翻弄され、死んでしまって初めてキースに心から受け入れられた、本当に気の毒な人物でした。